口腔外科治療

「顎がカクカクと鳴る」「仕事や家事で集中したときに顎が痛む」「口を大きく開けられない」などの症状は、顎関節症の疑いがあります。顎関節症は、顎関節および顎の筋肉に、何かしらの障害が起きている状態の病気です。さまざまな年代で発症し、症状が悪化すれば日常生活にも支障をきたす恐れがあります。

顎関節症の治療法

ナイトガード

お口の形に合わせてカスタムメイドのマウスピースを用いることは顎関節症の治療に有効です。主に就寝時にマウスピースを装着することで、顎のストレスが減少し、さまざまな症状の改善が期待できます。

歯ぎしりや食いしばりは無意識のうちに起こり、特に睡眠中に多く見られます。歯ぎしりや食いしばりが慢性化すると顎関節に過度の負荷がかかります。結果的に顎の疲れや頭痛・肩こりなど、全身に悪影響を及ぼす恐れがあるのです。

歯ぎしり・食いしばりの緩和の必要性

歯の健康を維持するために、歯磨きを丁寧に行ったり、砂糖の摂取を避けたりしている方は多いかもしれません。しかし、歯の健康に気を付けている方でも、歯ぎしりや食いしばりなどの対策はしていないケースが見受けられます。歯ぎしりや食いしばりが続くと、歯および歯肉に有害な影響を及ぼし、歯の根部が脆弱となる可能性が高まります。そのため歯の健康を維持するうえでは、食生活のみならず日常の生活習慣にも注意を払わなければなりません。

歯ぎしり・食いしばりの3つのタイプ

• 01

  グラインディング
  （歯ぎしり）

  グラインディングは、歯と歯を強くすり合わせる行為です。繰り返されると、歯のエナメル質が摩耗したり、知覚過敏の原因となったりします。睡眠中に生じることが多く、摩擦音が響くので、ご家族の方から指摘を受ける患者様もいらっしゃいます。

• 02

  クレンチング
  （食いしばり）

  クレンチングとは、摩擦を伴わず、歯を強く圧迫する行為です。長時間にわたるクレンチングは、歯や歯周組織、顎関節に過度なストレスを与え、その結果として顎関節症や筋肉の疼痛を引き起こすリスクが高まります。クレンチングはグラインディングと異なり、静かに行われることが多く、症状に気づかないケースもたびたび見られます。

• 03

  タッピング

  タッピングは、上下の歯を連続的に咬み合わせる動作を指します。軽く歯と歯が当たる程度なので、グラインディングやクレンチングと比べて、歯や顎に与えるダメージは少ない傾向にあります。ただし、繰り返し行われると、少しずつ歯や歯周組織にダメージが蓄積するので、早めの対応が必要です。

歯ぎしり・食いしばりの治療法

ナイトガード

ナイトガードは、歯の摩耗や顎の痛みを最小限に抑えるために特別設計されたマウスピースです。睡眠中、無意識に歯を強くこすったり、かみしめたりするのを防ぎ、歯の摩耗を防ぐ効果が期待できます。装着当初は違和感が続きますが、数日から一週間でほとんどの患者様が慣れるのでご安心ください。